サンドブラスト処理ってなに?
サンドブラスト処理はバイク塗装、バイクレストアには必須です!
サンドブラストとは、簡単に言うと砂を叩きつけ錆、塗装を落とす手法で、当社では不二製作所製、直圧式サンドブラストキャビネットを使用しております。
バイクのフレームもすっぽり入ってしまう大容量!キャビネット型ではメーカー最大級のブラスト設備です。
サンドブラストに必要な設備は?
まず必要な物は砂塗装、錆を落とすための砂!(メディアと言います)こちら砂であれば何でも良いわけではなく、サンドブラスト専用のメディアになります。
当社で主に使用するブラストメディアは2種類!旧塗装、錆落としには主にアルミナサンド、アルミ部品の光沢処理にはガラスビーズを使用しております。
ガラスビーズは塗装を前提としないブラストの為、純正で塗装されていないシルバーエンジン、ホイールハブ、キャブレターの外観レストアなどに使用します。
アルミ鋳物素材のベースで仕上がりが変わる為注意が必要です。
次に必要なのはメディアをフレームなどに吹き付ける為の空気を作り出すエアーコンプレッサーです。
当社ではアネスト岩田製パッケージ型コンプレッサー10馬力と同じくパッケージ型コンプレッサー5馬力の2台、計15馬力の容量になります。
コンプレッサーで加圧された空気はまず、エアードライヤーを通ります。
一般の方はあまり目にすることが無いかと思いますが、塗装は勿論サンドブラストにも必要不可欠な設備で圧縮された空気の水分を抜いてくれるエアコンの様な物です。
板金塗装、サンドブラストに使用するエアーは、湿気が無く綺麗なエアーでなくてはいけません。
最後に必要なものは塗装を落とすための砂!こちら砂であれば何でも良いわけではなく、サンドブラスト専用のメディアが必要、サンドブラストメディアは塗装、錆落としには主にアルミナ、アルミ部品の光沢処理にはガラスビーズを使用しております。
直圧サンドブラストキャビネットの仕組み
画像のタンクですが手前がサンドブラストメディアを噴射する加圧タンク、後ろが小さくなったサンドブラストメディア、落とした錆、塗装を回収する集塵機となっております。
加圧タンク下部分にブラストメディアが入っており、こちらのタンクに直接エアーを加圧することでサンドブラストメディアがキャビネット内に噴き出され、バイクフレームの錆、塗装などを落とします。
さて噴射されたメディア、落とされた塗装、錆などはというと、キャビネット下のメッシュから吸い取られ、加圧タンクの上タンクに回収されます。
回収されたメディアはもちろん使いつ続ければ小さくなっていくため、この時劣化したブラストメディア、サンドブラスト時に除去された塗装かす、錆は加圧タンクには戻らず集塵機へと送られます。
このサイクルがとても重要で、粉塵を外に出さないなど環境面は勿論のこと、常に一定したブラストメディアの番手を使用できるということで次の工程塗装作業にもかかわる重要な設備です。
フレームの塗装を剥離するって???!!
たまにWEB、雑誌などでフレームを丸ごと剥離剤に漬け込み剥離を行う光景を拝見しますが、ウチからするとこんな画像使ってしまって良いの?が素直な感想です。(下記イメージです)
剥離後は錆びるは良く知られた話でありますが、剥離剤で剥離をした後は必然的に水洗いが必要になります。
塗装が乗っていないスチールに水が付けば錆びるのは当然でありバイクフレームの様にパイプ形状で構成されている部品であれば必ずパイプ内部に水、剥離剤が入ることになります。
剥離後にフレーム内部の剥離剤、水を新たな錆が発生する前に全て除去する方法があるのであればこの様な塗装剥離方法もサンドブラスト時間短縮には有効なのかもしれませんが剥離後の後始末を水洗いだけで済ましてしまうのであれば、最悪フレーム内部の錆はリペイント後の方が深刻になってしまう可能性すらあります。
当社ではこの様な剥離作業は一切行いません。
当社にとってのサンドブラストとは
サンドブラストとは、バイクのフレーム塗装、ホイール塗装、エンジン塗装、外装塗装と全ての塗装の下地処理に使われる大変重要な設備です。
たとえ同じ塗料で塗装を行ったとしても、下地処理にサンドブラスト処理を行わずに塗装を行ったのとでは密着性、後の塗装もちなどに歴然の差が出ます。
その為サンドブラスト処理システムはとても重要な塗装前処理です。